カブ好きの中にも、ハンターカブ派・クロスカブ派の方がいらっしゃることでしょう。今回はハンターカブとクロスカブそれぞれの特徴をご紹介します。
ハンターカブの特徴
ハンターカブのルーツは、1960年代初頭のアメリカです。ハーレーダビットソンのような大型バイクが主流だった当時のアメリカでカブを販売するのは、なかなか厳しいものでした。そこで、ホンダは彼らのニーズに応えるべく、50ccの「CA100T」を開発します。ツーリングやキャンプ、広大な農園管理用に使うバイクとして製造されました。そして同年11月には、55ccエンジンを積んだハンターカブC105Hが販売され、日本にも名前が知られるように。
1968年には、スーパーカブC50用をベースとしたエンジンを兼ね備えた「C50」が、日本専用の量産型バイクとして発売。「CT50」の復活バージョンとして生み出された「CT110」は、国内では短期間で絶版になったものの、海外ではロングセラーの商品となりました。
クロスカブと大きく異なるのは、マフラーの位置。クロスカブよりも、排気口と吸気口の位置が高めにレイアウトされているため、心地良いエンジン音が耳に届きますし、水場への侵入も可能です。
レジャーにも最適な移動手段として進化してきたハンターカブは、1983年に生産を終了しましたが、2020年に「CT125」が復活を遂げ、新たに注目を浴びています。
クロスカブの特徴
クロスカブの大きな魅力は、レジャーバイクとしての良さを兼ね備えつつ、通勤や通学といった普段使いに適したモデルであること。大きめのリヤマッドガードやチェーンカバーも備わっています。
「スーパーカブ110」をベースに、2013年に発売されたのが初代クロスカブ。「THE CROSSOVER A LIFE AND PLAY」をコンセプトとして作られました。レッグシールドとボディマウントのガード付きヘッドライトが備わった外観が大きな特徴。車体はノーマルのカブより少し大きめです。
2018年には、ハンターカブのテイストをアレンジし、レッグシールドを廃止しました。スリット入りマフラーガードやLEDヘッドライト、ブロックタイヤを採用することで、頑丈かつ軽快に走れるバイクとして生まれ変わったのです。
また、二人乗りを可能にするためにタンデムステップを装備。実用性&遊び心をあわせ持ったバイクへと変化したことで、スクーターから乗り換えるライダーやハンターカブを愛用する方たちに愛されています。